前の投稿で述べたとおり、Pythonでの自動売買を行うのにはMT5を扱うことを前提とします。そのうえで、口座を作るFX業者をどこにするかについてです
MT5を扱う主な国内FX業者は主に
・OANDA Japan
・フィリップ証券
・アヴァトレード・ジャパン
・外為ファイネスト
です。
結論から言うとOANDA Japanです。最も大きな理由はNDD(ノーディーリングデスク)方式だからです。FXの取引方法はDD(ディーリングデスク)方式と NDD(ノーディーリングデスク)方式 があります。DD方式とは、トレーダー(私たち)が銀行などに注文を流す前にディーラー(仲買人)が入る方式で、NDDは ディーラー(仲買人) なしで直接注文が入ります。ディーラーなしのほうが約定(注文を出して注文が確定される)が早く、また表示されている価格と約定価格のずれが小さくなります。プログラムで自動トレードをするのに取引価格が不正確だというのは大きなリスクです。
また、DD方式のほうがNDD方式よりスプレッドが小さいのですが、なぜそうなのかをよく考える必要があります。NDD方式の業者の儲けはスプレッドになり、多くの人がたくさん取引することが利益につながります。トレーダーが勝っても負けても直接利益に関係ありませんが、長い目で見て多くトレードしてもらうには、顧客が勝ったほうがいいわけです。しかし、DD方式はスプレッドで儲けようとしていないのではないかということです。
実際に何で儲けているのかはDD方式の業者の裁量なので正確には不明ですが、一例としてよく言われていることでいうと、DD方式の業者は トレーダー(私たち) の損失が業者の儲けになります。例えば、USDJPYが101円で、100円のラインがサポートラインでなかなか割れていない価格だとします。多くの人が、100円が底値だとして、99円などで損切設定をして買い注文を出したとすると、NDD業者はスプレッドを乗せて101.03円で約定します。DD業者は101.01円で約定しますが、ここでわざと99円に一瞬値段を落として、多くの人を損切させて実際は注文しないとするとトレーダーの損失をそのまま利益にできます。また、DD業者は実際には注文しませんので、101.1円で約定して、102円で利確されたらトレーダーの利益がそのまま業者の損失になるのです。この想定が正しいかどうかはわかりませんが、そういうことができてしまうので、DD方式の低いスプレッドだけを理由に口座を開く前に、FX業者はどうやって儲けようとしているのかよく考える必要があります。
また、OANDAはNDD方式であるだけでなく、世界的なFX業者で信用も高いうえ、オーダーブックをはじめとしたトレーダーが勝つための様々なインジケーターや情報を提供しており、日本の業者で比較対象になる会社はないかなという印象です。
コメント